花見の季節もそろそろ終わりですね。
外を歩くにも厚手のアウターが要らなくなって
散歩も軽やかで気持ちが良いものです。
散歩で小腹が空いた時には
チャーシューメンなんぞありですね!
【131杯目】蒙古タンメン中本(上板橋)
辛いラーメン代表格である中本の上板橋本店へと行ってみた。
恥ずかしながら中本はカップラーメンしか食べたことがなく、期待に胸が膨らむ。
最も辛いと言われる「北極ラーメン」は恐れ多く、一番人気の「蒙古タンメン」を注文。
入ったタイミングがよく、後からずらりと列が並ぶ。やはり人気はすごい。
席で待つことわずか1分で着丼。本当にタイミングが良い。
実際に食してみると、まず一番驚いたのがカップラーメンの再現性である。
味噌の芳醇な香り、独特な食感の麺、辛さの中の野菜の甘み。
カップラーメンでそれらを経験済みだったので大きな感動はなかったが実物は旨い。
眼鏡を湯気で曇らせながらガツガツすすっていくと、辛みで舌が痛くなってくる。
だが、美味い範囲内での辛さなので絶妙。北極にしなくてよかった。
鼻をズルズル鳴らしながら最後の具の残りまで楽しめた。
【132杯目】蓮爾(桜新町)
月の変化というのは、人間の本能を露わにさせるのかもしれない。
35年ぶりのスーパーブルーブラッドムーンが観測された日に、無性に本能に一番近いラーメンを食べたくなったので、ご存知「蓮爾」へと足を運んだ。
夜だとあまり並ばない二郎インスパイアの名店が近所にあるのはありがたいことだ。
いつもは麺をやわめで注文するが、この日はすっかり忘れてしまい硬めで提供。
スープはファーストインパクトで本能が美味いと叫ぶ良い出来。
野菜は程よいクタクタ加減で非常に食べやすくて好感が持てる。
だが麺が全体的に硬く、芯が残っているところもチラホラ。
ラーメン界トップクラスの太さを誇る麺の生煮えはなかなかキツイものがある。
チャーシューも部位がよくなかったのか、硬くパサパサ。そしてべらぼうにしょっぱい。
そして最後スープの底に沈むキャベツの芯だと思って噛んだものが、
誤って入ったと思われる生ニンニク1欠けだったので、辛味と臭みで悶絶。
いつもの美味さを知っているだけちょっと残念ではあった。
【133杯目】らーめん 高はし(三軒茶屋)
今年初めの思いがけない感動的な出会いから、足しげもなく通い今やすっかり虜に。
相変わらず店主の口の聞き方には若干の不快感があるが、味がよければ無問題。
いつもこの店は店主一人のワンオペである。バイトは雇わないのだろうか。
注文して7分ほどで着丼。スープをすする。いつ来てもとてつもなく絶品だ。
マイルドさ、醤油のキレ、家系独特の獣感、みずみずしいネギの爽やかさ。
色々な家系店のスープを飲んだが、ここまでバランスのとれたスープはそうそうない。
太ちぢれ麺もモチモチでスープとの相性は最高と言わざるを得ない。
何もトッピングしなくても十分美味いのだが、癖でニンニクと豆板醤を投入。
いややはり最高。こりゃ米も進みますわ。ヒタヒタ海苔を巻いて極楽。
塩ラーメンや味噌ラーメンもあるが、あまり欲張らず家系に専念してほしい。
今はまだそこまで注目されていない店だが、人気に火がつくのは時間の問題に思える。
【134杯目】ほうとう不動(河口湖)
ほうとうの店はラーメン店と比べて閉店時間が早い。この店は夜20時だ。
滑り込みで入店するもほうとう以外は不可とのこと。いなり寿司が食べたかった。
今回お邪魔したのは東恋路店。かまくらのようなドーム状の変わった外装だ。
待つこと10分ほどでもうもうと湯気を立ち込めさせながらほうとうは運ばれてきた。
一人一つの鍋でいただく贅沢感が格別。早速スープからいただきます。
優しい味噌の風味にたっぷりと野菜の旨味が染み、寒さで凍えた体も温まる。
ずっしりと噛み応えのあるきしめんをハフハフすする幸せ。冬の醍醐味だ。
たっぷり入った白菜、人参も最高だが、柔らかく煮えたかぼちゃの甘さたるや。
よく染みた油揚げも最高である。雑多に入った具がちゃんと個性を持っている。
胡麻が入った七味をかけるとスープもより主張して風味豊かに。
一切エアコンのない店でも汗をかくほど温まる冬に食べたい至高の一杯だ。
【135杯目】希望軒(新宿三丁目)
新宿末廣亭へ寄席を見に行ったついでに寄った店。
「ホープ軒」は聞いたことがあるのだが「希望軒」は初耳。
ブラックラーメンなるものが有名らしい。富山ブラックとはどう違うのか。
「希望軒ブラック」を券売機で発券。細麺と太麺が選べるので太麺でオーダー。
およそ5分で到着。富山ブラックほど黒くはないが、それでも色はだいぶ濃い。
スープを一口、濃い口の醤油は塩辛さの中に甘みがある。鶏ガラの風味もよし。
黒い見た目ほど味は濃くなく、むしろすっきりしている。
たっぷりスープを纏った中太縮れ麺はツルシコでのどごしが良い。
卓上を見ると海苔が入れ放題になっていたのでたっぷり乗せる。これはうれしい。
ついでにニラキムチもあったのでそちらもどっさり。にんにくはクラッシャーで。
一気にワイルドな味わいとなり、麺もいい感じに進む。
黒という極悪な色からは想像できない食べやすいラーメンだった。
【136杯目】ラーメン茂木(三軒茶屋)
気にはなっていたけれどなかなか行く機会のなかった店へ足を運んだ。
246沿いに店を構え、近くには和正や油坊主といった強敵が存在する。
この店のイチオシは雲呑麺(わんたんめん)ということなのでカウンターで注文。
豚骨醤油系のスープにワンタンがたっぷりと乗ったなんとも美味そうな見た目だ。
スープからいただいて見ると、コクはあるがあまり特徴はない。
濃厚になったマルタイ棒ラーメンのスープに似ているイメージだろうか。
お待ちかねワンタンは茹でたてでアツアツ、肉汁が染み出す旨味がぎっしり。
皮もツルツルで食べ応えがあり、なるほどワンタンは最高の出来である。
麺もこれといった特徴はないがほっとする味わい。
最も驚いたのが何も期待していなかったチャーシューである。
トロっトロな舌触りに程よくスープの塩気を吸ってめちゃくちゃに美味い。
家からも近くなのでここも時折利用することになりそうだ。
【137杯目】肉そば総本山神保町けいすけ(神保町)
平日昼にランチで訪店。先客は5名ほど。
スープは醤油・味噌・塩・背脂とあるが無難な一番人気の醤油を注文。
待つこと5分ほどでお待ちかねラーメンの到着。
濃い色合いの黒いスープなのだがあっさりめ。醤油の風味の中に甘みがある。
生姜と玉ねぎを溶かすと香りもさわやかに旨味の効いた上質なスープ。
その反面、肉は本能を刺激する肉肉しさで噛み応えも十分。
一面に盛られた肉をガツガツ食らうと、脳内のセロトニンが分泌されすごい多幸感。
スープをよく吸って茶色く変色した中太縮れもツルツルモチモチでクオリティー高し。
追加トッピングなしでこれだけ肉が入って780円ならコスパは相当高いと思う。
豪快さと繊細さを兼ね揃えた文武両道な一杯である。
【138杯目】特麺コツ一丁ラーメン(幡ヶ谷)
略して「コツ一」。幡ヶ谷駅から歩いて2〜3分に店を構える。
平日にも関わらず店内は満席、店主一人が慣れた手つきでオペレーションしている。
チャーシューが美味いとの情報からチャーシューメンを注文。
「ニンニク入れますか?」と問われるが、二郎のようなコールではなく普通のトッピングだ。
麺を上げるザルも平ザルで熟練の腕が伺える。チャーシューは注文が入ってから切る。
切り置きしていると乾いてしまうからだろう。器も直前でちゃんと温めておく。
少しでもラーメンを美味しくしようとする店主の真心が伝わる。
醤油ダレに白っぽいスープで色は淡い、背脂チャッチャが乗ったラーメンが到着。
レンゲに盛られたニンニクを溶かしいざ実食………これは美味い!
あっさりした味わいかと思いきや背脂の濃厚さとニンニクの芳醇な香り、
それらをまとめる太縮れ麺の絶妙なハーモニーでパンチも繊細さも兼ねそろえてある。
この麺何かに似ていると思ったが、油そばで有名な春日亭の麺にそっくりである。
チャーシューはプリプリでジューシーながら全く飽きがこない。
ラストは脇に盛られた岩のりを溶かして風味のチェンジ、これはアリだ。
真面目で気さくな店主の飽くなき探究心が産んだ個性の光る一杯だ。